皆さんこんにちは。
埼玉県さいたま市で、オール電化や省エネ対策、リフォーム等の電気工事一式を手掛けている石田電気工事です。
6月は1年の中でも過ごしやすい時期ですが、汗ばむ陽気になる日も珍しくなく、油断しているとすぐに夏がやってきます。暑さ対策や感染症対策のため、夏に向けて工場の換気設備の入れ替えを検討されている管理者様・責任者様も多いでしょう。
以前のブログ(https://www.m-and-i-ishida.jp/blog/category5/124006)でも工場の換気については解説しているのですが、その時にご紹介したベンチレーターなどの設備は「自然換気」をするもの。換気設備にはもう1つ「機械換気」を行うタイプもあり、こちらも非常に重要です。今回は、機械換気の種類や工事のポイントについて詳しく解説します。
■機械換気には3つの種類があります
機械換気とは、文字通り機械(換気扇)の力で強制的に換気を行う方式をいいます。自然換気はその逆で、自然風や室内外の空気の温度差を利用して、機械的な動力を使わずに行う換気です。
自然換気も立派な換気ではあるのですが、工場は面積が広く天井も高く、熱や蒸気を発生させる設備が稼働していることも多い場所。これだと、自然換気だけでは十分な換気が行えません。そこで機械換気を行い、効率よく空気を入れ替えているのです。
そして機械換気は、空気を取り込む「給気」と排出する「排気」のどちらを機械で行うのかによって、3種類に大別されます。各換気方法の特徴を見ていきましょう。
・第1種換気
第1種換気は、給気と排気の両方を機械で行う方式です。空気の入れ替え効率がいいのに加え、時間当たりの換気量がほぼ一定に保たれるため、最も計画的に換気を行うことができます。常に新鮮な空気を取り入れたい場所や、窓のない場所に向いているでしょう。
また、熱交換型換気扇を使えるのも大きなメリットです。熱交換型換気扇は、給排気の際に蓄熱材を通すことで、室内外の空気の温度差を緩和します。これにより室内の温度を一定に保ちやすくなり、快適性が高まるとともに省エネにもつながるのです。加えて、給気口に高性能のフィルターを取り付ければ、花粉などの有害物質の侵入も防ぐことができます。
デメリットは、他の方式に比べて設置費用やランニングコストが高くなることです。コストに見合った性能を発揮できるよう、計画的に設置するべきでしょう。
・第2種換気
第2種換気は、給気を機械換気・排気を自然換気で行う方式です。この方式を採用すると、室内は気圧が高まった「正圧状態」になり、天井や壁の隙間から外気が侵入しにくくなります。その結果、広い空間でも清潔な空気環境を保てるのです。主に食品工場やクリーンルームなど、清潔さが重要な場所で採用されます。
デメリットは、屋外から直接給気を行う場合、外気の温度や湿度の影響を受けやすいことです。また、排気が自然換気なので、排気に問題が生じると給気の効率も落ちる場合があります。
・第3種換気
第3種換気は、給気を自然換気・排気を機械換気で行う方式です。第2種換気とは逆に、室内の気圧が低くなった「負圧状態」となり、室内の空気が外に漏れにくくなります。発生した臭いや汚れた空気、水蒸気などを、他のエリアに漏らさず排出したい場所では最適です。仕組みがシンプルなため、設置費用やランニングコストが安いというメリットもあります。
デメリットは、第2種換気ほどではないものの、外気の影響を受けやすいことです。加えて、閉め切った環境では給気に支障をきたし、結果として排気の効率も落ちる場合があります。
■工場換気は計画的に行うことが重要です
機械換気であれ自然換気であれ、工場の換気は計画的に行うことが重要です。そして換気計画を立てる時は、工場内の総容積や換気時間などをしっかりと計算した上で、最適な換気扇の種類・台数を決める必要があります。
それにプラスして、「静かな方がいい」「ご近所にニオイがダイレクトにいかないようにしない」など、周囲への配慮も必要でしょう。正しい換気計画を策定するためにも、まずは工場換気に詳しい専門業者に相談してみてください。
埼玉県さいたま市を拠点に電気工事全般を行う石田電気工事は、工場や商業施設、大型ビルなどの工事に幅広く対応可能です。しっかりと事前調査を行い、最適な換気設備をご提案いたします。換気設備や空調設備以外にも、電気のLED化による省エネなど、電気工事は何でも承っております。お困りの際は、石田電気工事までお気軽にお問い合わせください。