エアコンの設置は自分でもできる? 設置する時の注意点を解説

エアコンは、暑い夏を乗り切るために必須の設備です。多くの方は家電量販店などで購入した後、専門業者に取り付けてもらっていることと思います。では、取り付けを業者に依頼せず、購入したエアコンを自分で設置することはできるのでしょうか? ここでは、エアコンを自分で設置する際の注意点をご紹介します。



■エアコン設置は自分でできる?



結論からいうと、エアコンを自分で設置すること自体はできます。しかし、弊社では原則としてDIYでの設置をおすすめしていません。なぜなら、エアコンの取り付け作業は見た目よりも難しく、もしエアコンを壊してしまったら取り返しがつかないからです。


また、設置にあわせて行うことが多い作業には「電気工事士」の資格が必要なものもあり、資格のない人が行うと危険な上に違法行為になってしまいます。そこでまずは、資格がなくてもできることとできないことを確認しておきましょう。



・電気工事士の資格がなくてもできること

エアコンの室内機と室外機を設置し、コンセントにプラグを差して使用できるようにする作業は、資格がなくても行うことができます。壁に穴を開けたり、固定用の金具を取り付けたりしても構いません。エアコンの内部を真空にして水分を取り除く「真空引き」も、真空ポンプなどの機材さえそろえれば資格なしで行えます。


また、配管を覆う化粧カバーやアース線の取り付けも可能です。ただし、同じ化粧カバーでも、電気配線の保持や保護を目的としている場合は資格が必要になります。



・電気工事士の資格がないとできないこと

電気工事に関連する作業は、いずれも電気工事士の資格が必要です。具体的にはコンセントの増設・移設や形状変更、内部接続線同士の接続や壁などへの固定、防護装置の取り付け、アース接地極への接続や地面への埋設などが挙げられます。さらに、業務用エアコン(使用電圧が600Vを超えるもの)は設置するだけでも資格が必要です。


これらの作業を資格のない人が見よう見まねで行うと、漏電や火災といった大きな事故を招くおそれがあります。1つでも上記の作業が含まれているなら、必ず資格を持ったプロに依頼しましょう。



■エアコンを自分で設置する際の注意点



電気工事士の資格が必要な作業が1つもなければ、エアコンは自分で設置することができます。ただし、エアコンを安全に使えるようにするためには、他にも多くの点に注意して設置しなければなりません。


まず確認しておきたいのは、エアコン専用のコンセントがあるかどうかです。エアコンは他の電化製品に比べて消費電力が大きく、一般的なコンセントだと電力が不足し、ブレーカーが落ちたり火災が発生したりするおそれがあります。そのため、回路を他のコンセントと共有しない、エアコン専用のコンセントが必要なのです。


また、コンセントとエアコンの電圧が合っているかどうかもチェックしましょう。一般的な家庭用のコンセントは100Vですが、対応畳数の広いエアコンは200Vでなければ動かない場合があります。さらに、コンセントとエアコンの電源プラグの形状が合っているかどうかの確認も必要です。全部で4種類あるので、購入前にカタログなどでチェックしてください。


以上のいずれかに問題がある場合は、適切なコンセントを設置するための工事が必要になります。もちろん電気工事士の資格なしではできないので、必ず専門業者に依頼しましょう。



■エアコンの設置はプロへ依頼するのが確実



ここまで見てきたように、エアコンを自分で設置する難易度はなかなか高めです。電気工事が必要な場合は資格なしでは行えませんし、たとえ電気工事が必要なくても、取り付けに失敗してエアコンを破損させてしまうかもしれません。


また、配管用の穴を開ける際は、柱や筋交いを傷つけないようにする必要があります。建物の耐震性にも関わる問題なので、迂闊には行えません。すでに設置されているエアコンの専用コンセントも、本当にそれで大丈夫なのか判断が難しい場合もあるでしょう。


こういったトラブルのリスクを考えると、電気工事の必要があってもなくても、設置工事は専門業者に依頼するのが最も確実です。自力で設置しようとしたけれどうまくいかなかった場合や、設置したもののトラブルが発生した場合も、すぐに専門業者に相談しましょう。



埼玉県さいたま市を拠点に電気工事全般を手掛ける石田電気工事は、エアコンの設置やそれに伴うコンセントの増設・電圧変更などにすべて対応可能です。あわせて、電気の見える化による省エネ対策のご相談も承っております。電気に関する工事をご検討の際は、ぜひお気軽にお声がけください。