蓄電池は太陽光発電システムとセットでの導入がおすすめ!上手に電気代を節約する方法を紹介

皆さんこんにちは。

埼玉県さいたま市で、オール電化や省エネ対策、リフォーム等の電気工事一式を手掛けている石田電気工事です。


ここ最近はコロナ禍の影響などで在宅時間が増え、おうちの光熱費が大幅に上がってしまったという方も多いのではないでしょうか。休みの日だけでなく、リモートワークによって平日も自宅で1日中パソコン作業、プラスして冷暖房が必要な季節になると、電気代がかさむのは当然です。


さらに直近では、社会情勢や円安の影響によって電気料金が高騰し、ますます家計を圧迫しています。どの家庭でも、電気代を節約する方法を考えなければなりません。そこでおすすめなのが、家庭用の「蓄電池」と太陽光発電システムをセットで導入する方法です。ここでは、電気を貯めて使える蓄電池のメリットや、導入時のポイントをご紹介します。




■蓄電池とは?



蓄電池は「二次電池」ともいい、充電して繰り返し使える電池のことです。あらかじめ充電して電気を貯めておき、必要な時に放電して電気機器に電気を供給することができます。いわゆる「バッテリー」のことだと考えていいでしょう。


従来の蓄電池は、工場や商業施設、公共施設、オフィスビルなどに設置される大型のものが中心でした。しかし近年では、一般家庭にも設置できるように小型化された「家庭用蓄電池」が普及してきています。オール電化住宅やZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス:電力収支が実質0以下の家)では標準装備となっており、使い方次第で電気代を大幅に節約できる可能性があります。




■蓄電池の充電方法


家庭用蓄電池の充電方法は、電力会社から供給されている電気を使って充電する方法と、太陽光発電で生産した電気で充電する方法の2種類があります。それぞれの特徴を確認しておきましょう。



・電力会社の電気による充電


一般的な家電を使うのと同じように電気代を支払い、電力会社から引いている電気を使って充電します。あらかじめ深夜の電気代が安い電気料金プランに加入しておき、夜間に充電して日中に使うことで、安価に電気を使えるのがメリットです。ただし、当然ながら停電中は充電ができません。



・太陽光発電の電気による充電


自宅に太陽光パネルを設置し、太陽光発電によって作った電気で充電する方法です。電気代がかからず、電気料金値上げの影響も受けないという大きなメリットがあります。また、停電時でも充電が可能です。その反面、発電量は天候に大きく左右されます。




■蓄電池は太陽光パネルとセットでの導入がおすすめ!



蓄電池は、単体で導入しても十分なメリットがあります。たとえば、夜間の電気料金が安くなるプランに加入しておき、夜間に充電した電気を日中に使えば、電気代を安く抑えることが可能です。また、地震や台風で停電が発生した時でも、蓄電池を充電しておけばしばらく電気を使えます。


しかし、蓄電池が真価を発揮するのは、太陽光パネル(太陽光発電システム)とセットで設置した場合です。家庭用蓄電池と太陽光パネルがそろっていれば、電気を「つくる」のと「貯める」のをセットで行なえます。


つまり、日中に太陽光で発電した電気をすぐに自家消費するだけでなく、余った電気を蓄電池に貯めておき、夜間に使用することができるのです。ご家庭によっては、必要な電力をすべて太陽光発電+蓄電池でまかなうこともできます。また、災害などによって電力供給が絶たれても、発電と蓄電によって電力を確保することが可能です。


さらに、蓄電池と太陽光パネルを同時に設置すると、パワーコンディショナーを共有できるため、商品価格が割安になります。蓄電池を後付けする場合は、既設の太陽光発電システムのパワーコンディショナーを撤去しなければならず(互換性の問題)、1台分の価格が余分にかかってしまいます。設置工事を1回にまとめれば工事価格(主に人件費)も削減できますから、同時に導入した方が確実にお得です。


そして、売電価格の変化も関係しています。かつては売電価格が高く、太陽光発電で作った電気を売って利益を得られるのが魅力でした。しかし、最近は売電価格が下がっているため、売るよりも蓄電池に貯めて自家消費した方がお得になるケースが多いのです。


さまざまな観点で、蓄電池と太陽光パネルは同時に設置すべきだといえるでしょう。以下の項目では、蓄電池と太陽光パネルをセットで導入することを前提として話を進めます。




■蓄電池を導入するメリット



蓄電池には多くのメリットがあり、導入すればより豊かな生活を送ることができます。主なメリットは以下の3つです。



・電気代を節約できる


蓄電池の最大のメリットは、「電気を貯めたい時に貯め、使いたい時に使う」ことによる電気代の節約にあります。蓄電池の費用対効果を高めるためには、まず夜間の電気料金が安くなるプランに加入することが条件です。


その上で、日中は太陽光発電で電力をまかなうとともに、余った電気を蓄電池に充電しておきます。太陽光発電ができなくなる夕方以降は、蓄電池に貯めた電気を使います。これらにかかる電気代は、もちろん0円です。


また、夜間は電力会社の電気を使って蓄電池に充電し、朝方に放電します。夜間の電気単価は安いので、朝方の電気単価との差額が節電金額になります。こうした工夫をすることで、電気代を大幅に節約できるのです。



・電気料金値上げの影響を受けない


ここ最近は、過去最高レベルで電気料金の値上げが進んでいます。主な原因は、火力発電の燃料であるLNG(液化天然ガス)の高騰や、再生可能エネルギーの普及に伴う再エネ賦課金の上昇、コロナ後の急激な電気使用量の回復などです。


さらに2022年からは、ロシアのウクライナ侵攻などの影響により、原油・LNG・ガスといった燃料が高騰。加えて急速な円安が進んだことで、燃料の輸入価格が非常に高くなり、それが電気料金に反映されてしまいました。


しかし、自宅での太陽光発電は、電力会社の電気料金値上げの影響を受けません。社会情勢が混乱しても、コストが一定に保たれやすいのが自家消費の魅力です。



・停電時にも電力を確保し、電気機器が使える


日本は非常に災害の多い国で、大きな地震や台風による停電がしばしば発生しています。最近は身の回りのあらゆるものが電子化されていますから、電力供給が絶たれるのは本当に致命的です。照明や冷暖房が使えなければ、生命にも関わりかねません。


しかし、蓄電池に普段から電気を貯めておけば、災害などによる停電が発生した時でも、最低限のライフラインを確保できます。つまり蓄電池は、災害時の非常用電源としても使えるのです。設備が被害を受けていないことが前提ですが、太陽光発電システムと組み合わせれば、停電中でも自家発電だけで電力をまかなえます。


特に、災害時に孤立しやすい地域や、小さなお子さんやお年寄りなどがいるご家庭では、非常用電源の有無が生死を分けることもあります。いつか巨大災害が来ることを想定し、蓄電池を設置しておくのがおすすめです。




■実際、蓄電池+太陽光発電でどれくらい節約できるの?



それでは実際のところ、家庭用蓄電池と太陽光パネルを設置すると、どのくらい電気代を節約できるのでしょうか? 結論からいうと、一般的には1ヶ月あたり5,000円~1万円程度の節約ができます。


もちろん、設置する蓄電池の性能・容量や、加入している電気料金プランの内容によっても節約額は変わってきます。実際どのくらいの節電・節約が可能なのか、施工業者や電力会社にも相談し、事前に十分なシミュレーションを行うことが大切です。


住宅の種類別に見ると、電気への依存度が高いオール電化住宅の方が、ウィズガス住宅(電気・ガス併用住宅)よりも節約の効果が大きくなります。ただ、ウィズガス住宅でも十分な節約が見込めるため、電気代を高く感じているなら蓄電池を導入するといいでしょう。


なお、上記の節約額は、売電金額を加味していない金額です。蓄電池が満充電になってもまだ電気が余る場合は、電力会社に売電してさらに利益を得ることができます。電気の使用量が少ないご家庭や、太陽光パネルをたくさん設置できる家であれば、電気代を実質0円にすることも可能です。




■蓄電池導入のデメリット・注意点



蓄電池には数々のメリットがある一方、いくつかデメリットもあります。「かえって費用がかかった」という事態を防ぐためには、蓄電池の特徴をよく理解しておくことが大切です。特に以下の3つのポイントには注意しておきましょう。



・初期費用が高い


蓄電池を導入する際は、まとまった費用がかかります。容量(単位:kWh)が大きい蓄電池ほど価格も高くなり、2022年度現在の蓄電池の費用相場は、材料費+施工費で20万円/kWh程度です。一般的な家庭用蓄電池でも、導入費用が100万円を超えることは珍しくありません。


とはいえ、蓄電池+太陽光パネルの節約効果は非常に大きいものです。電気は毎日使うものですから、ほとんどの場合は長い目で見るとお得になります。


加えて、蓄電池や太陽光パネルの価格は、以前に比べると大幅に安くなりました。導入のハードルは確実に下がっているので、以前断念したことがある方も改めて検討してみるのがおすすめです。後述する補助金を活用すれば、さらに設置費用を抑えられます。



・設置場所が必要


電気代削減目的や非常用電源として、家庭陽蓄電池を本格的に使う場合は、「定置型蓄電池」を設置する必要があります。定置型蓄電池は、一般住宅用でもエアコン室外機2台分程度のサイズなので、設置するためには相応のスペースが必要です。


加えて、設置場所は高温や低温になりすぎず、結露しない場所でなければなりません。住宅によっては、設置スペースの確保が難しい場合もあるでしょう。施工業者に事前調査をしてもらい、適切な設置場所を見つけ出すのがおすすめです。



・寿命が短い


蓄電池の寿命は短くて7年、長くても15年程度です。交換サイクルが早いため、条件次第では設置費用を回収する(元を取る)のが難しい場合もあります。事前に費用回収のシミュレーションを行い、費用対効果を高める工夫をすることが大切です。




■蓄電池を導入する際は補助金を活用しましょう


蓄電池に魅力を感じるものの、初期費用が高く導入を迷われる方も多いと思われます。そのような時は、国や自治体の補助金制度を活用するのがおすすめです。最近は国や自治体も蓄電池や太陽光発電システムの普及に力を入れており、いろいろな補助金が利用できます。


国が行っている補助金制度としては、蓄電池や太陽光発電の実証実験に参加することで受け取れる「DER補助金」や、ZEH住宅の普及を支援する「戸建住宅ZEH化等支援事業(ZEH補助金)」、自家消費型の太陽光発電システムや蓄電池の導入を支援する「ストレージパリティ補助金」などがあります。これらを活用すれば、蓄電池の導入費用を補うことが可能です。


埼玉県内でも、県はもちろん多くの市町村が、蓄電池や太陽光パネルに対する補助金制度を設けています。2022年度の申請は3月末までに終了しますが、多くの自治体では2023年度も継続される見込みです。蓄電池や太陽光パネルの導入を検討されている方は、ぜひ役所に問い合わせてみてください。




■蓄電池の需要は今後も伸び続けます!



少し前までの家庭用太陽光発電は、電力が余ると電力会社に売電して利益を得るのが一般的でした。これは、売電価格が高かったのに加え、設置から10年間は買取価格を保証する固定価格買取制度(FIT制度)が魅力的だったからです。


しかし、最近は売電価格の低下に加え、いわゆる「卒FIT」を迎えた結果、余剰電力を打ってもあまり利益が出ない家庭が増加しました。結果として、売電から蓄電と自家消費にシフトする家庭が増え、蓄電池の需要も増加しています。


また、普及に伴って蓄電池や太陽光パネルの価格自体が低下している他、国や自治体の補助金制度、リース、レンタル、小型蓄電池などの登場によって、以前に比べると蓄電池を導入しやすくなっています。新築のZEHでは、太陽光パネル・蓄電池が標準装備です。


さらに、ここ数年で電気自動車(EV)の普及が進んだ結果、EV充電器を設置している家庭も増え、蓄電池や太陽光発電とEVの連携も考慮されるようになりました。こういった事情を背景に、2023年度の蓄電池の市場規模は、10年前の約4倍の1200億円にまで成長すると見込まれています。今後も蓄電池の需要は伸び続けるでしょう。



現在、コロナ禍は出口が見えてきており、いわゆる「おうち時間」は短くなっていくと考えられます。しかし、ウクライナ情勢などに起因する電気料金の高騰は歯止めがかからず、電気代の支払いに悩む方はむしろ増えているのが実情です。電気を賢く使って電気代を節約するためにも、今こそ蓄電池や太陽光パネルの導入を検討してみてはいかがでしょうか。



埼玉県さいたま市を拠点に電気工事全般を行う石田電気工事は、一般住宅はもちろんオフィスビルや商業施設、工場など、幅広い施設の工事に対応可能です。蓄電池や太陽光発電システムの施工実績も豊富で、しっかりと事前調査を行い、最適なプランをご提案いたします。


その他、空調設備工事や各種メンテナンスなど、電気工事は何でも承っております。省エネ対策でお悩みの方や蓄電池・太陽光発電に興味のある方、電気に関するお困りごとがある方は、石田電気工事までお気軽にお問い合わせください。


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