キュービクル内の「進相コンデンサ」が劣化するとどうなる?電気代高騰と火災のリスク

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皆さん、こんにちは。埼玉県さいたま市で、オール電化や省エネ対策、リフォームなど電気工事一式を手掛けている石田電気工事です。


近年の電気代高騰は、燃料価格の上昇や円安などを背景に深刻な経営負担となっている企業・施設が多いでしょう。電気代高騰に悩まされる企業・施設において見落とされがちなもののひとつに、「キュービクル(受変電設備)」があります。


この記事では、電気代削減や火災リスクにも大きく関係する、キュービクル内の「進相コンデンサ」についてわかりやすく解説します。




■知らずに得している?毎月の電気代明細にある「力率割引」の仕組み



電気料金を賢く削減するなら、まずは力率割引の仕組みを正しく知っておくことが大切です。



・力率(りきりつ)とは何か


力率とは、電力会社から送られてきた電気のうち、実際に機械を動かすなど有効に使われた電力の割合のことです。力率の数値が100%に近いほど、電気をムダなく使えている状態を意味します。



・力率85%を基準とした割引・増割制度


力率割引・割増制度は、力率に応じて電気の基本料金を割引または割増する仕組みです。力率の基準は一般的に85%で、力率が85%を超えると、1%上回るごとに基本料金が1%割引されます。つまり、力率が100%の時は最大15%割引となります。



・逆に85%を下回ると、1%ごとに1%の割増料金が発生する仕組み


力率が85%を下回る場合は、1%下回るごとに1%割増となります。


【具体例】基本料金15%割引がもたらす金額インパクト

例えば、基本料金が月40万円の施設の場合、15%割引となると基本料金が34万円となり、毎月6万円、年間では72万円もお得になります。つまり、月額の基本料金が数十万〜数百万の施設では、年間で数十万〜数百万円のコスト差が出ることになります。




■電気の質を高める「進相コンデンサ」と「直列リアクトル」の役割



進相コンデンサと直列リアクトルは、高圧受電設備などではセットで運用されるのが一般的です。



・進相コンデンサの根本的な役割


工場やビルにあるモーターやエアコン、照明などの機器(コイル成分)を使用する際、どうしても「遅れ無効電力」という使われない無駄な波が発生します。

進相コンデンサは、無駄な電気の流れを打ち消して交流回路の力率を改善し、電気を効率よく使えるようにするために設置される機器です。



・セットで活躍する「直列リアクトル」の存在


直列リアクトルとは、電力系統の進相コンデンサに直列に接続して使用するコイルのことです。高調波(電気のノイズ)による障害を防ぎ、コンデンサや周辺設備を保護するために設置されます。



・2つの機器が整える「電気の質」とは


進相コンデンサに直列リアクトルを組み合わせて設置することは、電力の力率改善はもちろん、電圧の歪みを抑えて電気の質を保つためにも不可欠です。


具体的には、コンデンサの開閉時に流れる大きな突入電流や、それに伴う異常電圧を制限し、電力系統や周囲の精密機器への悪影響を防ぎます。また、高調波によるコンデンサ自体の焼損や寿命短縮を防ぎ、安定した力率改善を維持することにもつながります。




■劣化放置はダブルパンチ!「電気代アップ」と「火災リスク」の実態



電気設備の劣化を放置すると、電気代アップと災害リスク増加という大きなリスクを招きます。



・リスク①:力率低下による「電気代の直接的ペナルティ」


進相コンデンサなどの電気設備は、経年劣化によって容量が低下すると力率を維持できなくなり、15%の割引が失効して電気代が高騰してしまいます。最悪の場合、割引が失効するだけでなく、割増となってしまう恐れがあります。



・リスク②:膨張・発熱による「キュービクル火災事故」


コンデンサ内部の絶縁材料は、長年の使用や高調波、電圧の負荷によって劣化し、限界を迎えるとショートを起こして激しい熱を発生させます。その熱によって内部の絶縁油が分解・ガス化すると、ケース内の圧力が急上昇して外箱が異常に膨張します。


熱がこもり続けると容器が耐えきれずに破裂し、ガス化した絶縁油が噴出して激しく発火してしまうのが、キュービクル火災事故の原因のひとつです。特に夏季は周囲の温度が上がってコンデンサ本体の熱が逃げにくくなり、絶縁劣化の進行と発熱のリスクが急激に高まるため、6月から9月にかけての時期は、火災事故が多発します。


さらに、キュービクル火災事故は、自社への大きな損害だけでなく、地域一帯を巻き込む波及事故にも発展する恐れがあります。波及事故とは、自社施設内でのトラブルが電力会社の配電線を通じて近隣の建物や信号機などにも影響を与え、周辺地域一帯の広範囲に停電を引き起こす重大な二次災害のことです。


火災事故は、波及事故に伴う賠償責任や社会的信用の失墜など、さまざまな経営リスクを招く恐れがあります。




■交換目安は10〜15年!早めの更新工事が企業を守る



進相コンデンサ・直列リアクトルは、劣化を放置すると重大な事故を引き起こすリスクがあるため、適切なタイミングで更新工事を実施することが大切です。



・進相コンデンサ・直列リアクトルの交換時期の目安


進相コンデンサ・直列リアクトルの更新推奨時期は、一般的に10〜15年程度とされています。外観に異常がなくても内部劣化が進んでいる危険性があるため、計画的な更新が必要です。また、進相コンデンサと直列リアクトルのどちらか一方が故障・寿命を迎えるリスクがあるため、原則として同時交換が推奨されています。



・保安協会・電気主任技術者からの指摘を放置しない


月例・年次点検での「要勧告」「推奨」が出たタイミングが、更新・交換を検討するチャンスです。重大な火災や停電事故につながるリスクがあるため、絶対に放置してはいけません。


保安協会や電気主任技術者が工事業者を紹介してくれるケースも多いですが、そうでない場合は容量、電圧、型番などの指摘内容を電気工事会社に伝え、更新工事の見積もりを依頼しましょう。



・設備更新による投資対効果(まとめ)


進相コンデンサ・直列リアクトルの更新は、費用はかかるものの、「力率割引の維持(ランニングコスト削減)」と「火災・停電事故の回避(リスクヘッジ)」によって十分に回収可能です。むしろ、更新を先延ばしにすることで、結果的に大きな損失につながる恐れがあります。


まずは自社の電気代明細で「力率」の項目をチェックし、現状を把握することから始めてみましょう。不安なことや不明点があれば、すぐに専門家に相談することが大切です。石田電気工事は、現地調査・お見積りは無料ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。


石田電気工事は、埼玉県さいたま市を拠点に、工場・物流倉庫・商業施設・医療施設など、幅広い業種の企業様から電気工事のご依頼をいただいている、地元密着の電気工事業者です。


工場・倉庫・保育施設など、年間400件超の施工実績を誇り、電気に関するお客様のお困りごとを解決させていただくのはもちろん、最新の技術商品のご提案など、幅広いサポートを行っております。自社施工100%で、設計から施工・アフターフォローまで一貫対応が可能です。


無料相談・現地調査から対応可能ですので、電気に関して気になることがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。



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